美術品と暮らす
〜季節のコーディネート〜

不確かな時代だからこそ、アートのちからを信じます

 



 
かつて床の間を飾ったアート作品は、日本人の生活の一部でした。アートは今も生きる力の源泉であり、私たちを人の営みの歴史と文化に繋いでくれます。
そんなアートのちからを孔雀画廊は信じ、日々、みなさんのこころとくらしを豊かにする作品を探し求め、時代に合ったコーディネートも提案しています。
「やすらぎ」「刺激的」「静寂」「おもしろい」「楽しい」とアートがもたらす力もさまざまですが、より幅広い提案ができればと思っています。
コロナで人の生活がすっかり変わる中、アートの未来も見えていませんが、アートが人の心の支えになることだけは変わらないと信じています。

時を超えて音楽が流れてくるような絵があります。このデルヴォーの「ダンス」からは、ちょっと怪しい音楽が聞こえてきそうですね。と同時にその妖艶な中に自分も身を委ねてしまいたくなるような世界観でもあります。そんな幻想的なテーマの絵を、このように爽やかにグリーンと一緒に飾るとどうでしょう?怪しい美しさが肯定されて、とても開放的な雰囲気が漂ってこないでしょうか?まるで文学の中に入り込んだような、自由を手に入れたような開放感です。生命の息吹を感じる初夏の一時、あなたの生活空間に、そんな空間遊びを取り入れていみてはいかがでしょうか?

コーディネート:佐藤由美子

春から初夏にかけて、たくさんの花が咲き始め、ちょっと浮き足立った気持ちになるのは私だけではないでしょう。そんな花の中でも、4月から5月にかけて華やかに咲き誇る牡丹は、日本画の題材として人気があります。富貴を象徴する花として中国から伝わり、古くから愛されてきました。そのエキゾチックで堂々たる風格は、空間の中で存在感を放ちます。紅白で描かれたり、獅子や蝶などと組み合わされることも多いので、そういった置き物を一緒に飾っても楽しいかもしれませんね。ボリューム感がありますので、少しゆとりを持って飾るのが良いでしょう。他にも初夏に合う花の作品をご紹介します。

コーディネート:佐藤由美子

伊藤小坡「立雛」

伊藤小坡「立雛」

伊藤小坡「立雛」

伊藤小坡「立雛」

三輪良平 「舞妓」

もうすぐ桃の節句。皆様のご自宅にもお雛さまはございますか?家の中が晴れやかでおめでたい空間になりますよね。ですが、お雛様の段飾りなど、現代では飾ることが難しかったり、子供も独立して飾る張り合いもない...。なんて思うことはありませんか?そんな時は、お雛様を描いた絵や、お雛様の代わりに近いテーマの絵を飾ってはいかがでしょう?立ち雛は額入りの日本画も見かけますが、掛軸にすると特別感が出て素敵ですね。甘すぎず、でも可愛らしさがあり、ひな祭りの雰囲気を味わいたい大人の空間にはピッタリ。桃や春の花と組み合わせて華やかな雰囲気に。幼い頃、どんな夢を持っていたかしら?と思いを馳せるのも素敵な時間ですね。

コーディネート:佐藤由美子

春はさまざまな花が咲き始め、生命の息吹を感じられる季節。とはいえ、まだ2月、3月初めはまだまだ寒い日もあって、庭先が花やぐのも少し先かもしれませんね。そんな時は春の花を先取りして花の絵をグリーンと一緒に飾ってみましょう。今回は薔薇の素敵なコーディネートをご紹介します。ちょっとしたグリーンを添えることで、絵の花が強調されて一層素敵になりま。爽やかな空間とともに、春の香りがしそうですね。春に合う花の絵はたくさんありますので、この他にもご紹介します。

コーディネート:佐藤由美子

北沢映月「バラ」

北沢映月「バラ」